リハビリ職(作業療法士)はおすすめできるか【メリット、デメリットで解説します】
こんにちは。sakanaです。
今回の記事は学生、または社会人で作業療法士に興味を持っている人、家族が作業療法士に興味を持っている人の参考になると思います。
私は作業療法士の仕事に就き約6年(2020年現在)なのでそこそこ経験も積めたので、これまでの経験をもとに解説していきます。
作業療法士の仕事がよくわからない方はこちらの記事をどうぞ。
リハビリ職(作業療法士は)おすすめできるか

結論から言うと
男性ならおすすめしない。
女性にはおすすめです。
ただ注意してほしい点として、私自身はそこそこ満足していますので「今すぐに別の業界に行きたい」とかは考えていないです。学生のころはしょっちゅう思っていましたが…(笑)
メリット

- ①感謝されることが多い
- ②給料が安定している
- ③就職、転職がしやすい
- ④休みが取りやすい
- ⑤世間のウケが良い
メリット:①感謝されることが多い
基本的に「来てくれてありがとう」「よろしくお願いします」と
ポジティブなことを言われることが多く、作業療法士は感謝されることが多いです。
感謝される機会が多い職業は少ないと思いませんか?
営業職は電話や飛び込みでお客さんのところへ行き、「結構です」「もう来ないでください」と追い返されることが多いですよね?時には罵声を浴びせられて消耗していると友人からよく聞きます。
そのようなストレスがない仕事なので長年続けていても苦ではないのではないでしょうか。
僕は訪問のリハビリをしていているのですが、
毎日お菓子などお土産をもらっています(笑)
メリット②給料が安定している
医療は生きていれば誰しも必要になる分野なので、業界自体がなくなることはありません。
就職先の病院も患者さんが多ければ、集客の仕組みも確立しているので大幅に患者が減ることもありません。
なので就職時に提示された給与、ボーナスが支給されることが多いです。
一般企業の求人では給与の条件が曖昧であり、入職してから「こんなはずじゃなかった」と思うことも少なくありません。
2025年問題もあるのでしばらくはリハビリのニーズは増加していくと思われますね。
メリット③就職、転職がしやすい
もうこれが全てと言っても過言ではないですね(笑)
就職、転職活動の時、文系の大学じゃなくて良かったと強く思いました。
今のところ2社受けて2社とも内定を頂いております。
こんなこと文系ではありえませんよね?!
周囲が就職活動に苦しんでいるなか、ちょっと優越感に浸っていました(笑)
さらに今住んでいる地域ではなく地方にも転職しやすいです。
病院がない県はありませんよね?病院があればリハビリテーション科があり、作業療法士の求人が出ていることが多いです。
どちらかといえば理学療法士よりも作業療法士が重宝されやすい(人数が少ない)のでさらに就職しやすくなります。
なので旅行先で気に入った地域があれば移住してもいいですし、「この町住みにくくなったな」と感じたら転職して移住できるんです。都心で疲弊したら地方に行く、温泉が好きだったら温泉が多い街に行けることがメリットです。
メリット④休みが取りやすい。
看護や医師とは違い、休んでしまったからといって死に直結するわけではありません。
もちろん代理で他のスタッフにリハビリを依頼した方が良いですが、最悪リハビリを休みにすることもできます。
病院であれば保育所や時短勤務が充実していることが多く、育休からスムーズに職場復帰できることが多いです。
どうしても周囲の目が気になるのであれば一度退職、保育園の目途がたってから再就職もしやすいです。
メリット⑤世間のウケが良い
わりと同窓会で友人からのウケが良かったりします。
「いい仕事してるね。俺なんか営業だから毎日怒鳴られてるよ。」や
「手に職あるっていいよな」などです。
結婚をする時の挨拶も自信をもって話すことができます。
他の例としては、医療職なので銀行への信頼も得られやすいです。
住宅ローンを組む際に何の問題もなく組め、審査もスムーズに通りました。
デメリット

デメリット①学費の割に給料が安い
公立大学、専門学校、私立大学、3年制、4年制と様々ですが、
卒業までに安くても約230万円(公立大学)、高いと600万(私立4年制)ほどかかります。
文系の有名私立大学では約400万ほどかかります。
「ん?文系の私立大学も高いじゃん?」と思うかもしれません。
しかし文系大学を卒業した人は就活や仕事の出世具合によっては年収を大幅に上げられる可能性があります。
しかしリハビリ職(作業療法士)は初年度の年収が300~350万、その後最終的に500万くらいが頭打ちかと思います。
もちろん大病院の部長くらいまで上り詰めれば別ですが、狭き門ですね。
デメリット②残業代が出ない
正確には残業と自己研鑽の線引きが難しいため、居残りしている割に残業代を付けられる時間が少ないです。
基本的に業務時間中はリハビリ、記録、カンファレンスをおこなっており、実技練習などは業務後になります。
特に新人はリハビリといっても何をどのようにすればいいかわからないため、業務後は居残り練習をしなければなりません。
この居残り時間は残業になりませんので帰る時間が遅いわりに、残業代が少なくなります。
デメリット③無駄な仕事が多い
リハビリは医療保険、介護保険で支払いが賄われています。私たちも病院でお会計をするときは3割負担ですよね?残りの7割の料金は国へ請求してるんです。
なのでこんな治療をこのような計画でリハビリをしたら、これくらい良くなりましたよと証明できる書類が必要となるわけです。
この書類作りがめんどくさいんです(笑)
「いやこのフォーマット使いづらいだろ」と思っても国で指定されているので変えられません。しかも紙媒体の物が多いんです(笑)
デメリット④就職してからも勉強が必要
「国家試験通ったんだから大丈夫だろ」と思うかもしれませんが、大きな間違いです。
特に実技関係は対人での練習が必須になります。いきなり患者さんに試すわけにいかないので練習が必要ですね。
脳の病気の人にはこんなリハビリをすることが多い、骨折にはこんな禁忌事項がある。など学んできますが、様々な病気、怪我が絡み合っているケースばかりです。
一度覚えた内容も全て記憶し続けることも無理な話なので復習しないとですしね。
デメリット⑤学生時代の勉強が大変
試験勉強や実習がとにかく大変なんです…
わたしは出来が悪かったせいもあり一度留年してます。
40人クラスなら年間2.3人留年、退学し、ストレートの卒業は30人くらいです。
私の経験談に興味があればどうぞ。
何が辛かったかって、まず作業療法士の仕事がよくわからなかったことと、
文系の大学に進学していた友人のキャンパスライフが楽しそうだったことですね。
平日は講義、課題
休日はバイト
長期休みは実習が大半を占めるので思いっきり遊ぶことは少なかったです。
デメリット⑥アナログ人間が多い
国で決められたフォーマット、上層部は高齢、学生時代は医療関係しか学ばない、無駄にプライドが高い人が多いため
新しい技術導入を嫌う傾向が強いです。
パソコンはわからないから連絡事項は手書きで書いてFAXを送る。
このようなことが日常茶飯事です。ITに疎い人が多いため、未だにカルテが手書きところもあります。
まとめ
メリット、デメリットを挙げていきました。
給料の頭打ちが明白なのでやはり男性にはおすすめできないです。
共働きOK、お金もそんなにいらないと割り切っている男性にはおすすめですが・・・
私自身この仕事は好きですが、学生時代に上記がわかっていたらこの道を選ばなかったと思います(笑)